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注文住宅を工務店で建てるメリットは?デザイン性や品質などについて

更新 2020.02.05   建築会社

すまいポート21の大谷敏子とプロデューサーである一級建築士の齋藤広之さんが、栃木県の工務店の現状と、工務店で家を建てることのメリットについてお話ししました。

すまいポート21 大谷敏子  一級建築士 齋藤広之

工務店の品質が上がってきた

大谷 今回、栃木県の工務店の特長やいいところをクローズアップしたいと思い、齋藤先生にはいくつかの工務店の見学に立ち会っていただきました。どのような感想をお持ちですか。

齋藤 各社の特色を生かして各々違う工法で頑張っているなと思いました。工務店の品質も上がってハウスメーカーと遜色ないと思いました。ハウスメーカーよりも性能が高いと思う工務店もありました。断熱に関していえばお客様によってさまざまで、それほどあたたかい家でなくても厚着をすればいいという方もいらっしゃるので、お客様がご自分の要望に合わせて選べればいいのかと思います。

大谷 そうですね。近年は予算の考え方にも幅が出ていると思います。家に対してお金をかける、かけないという幅がでています。すごくこだわって家をつくりたいという人と「そんなに家にお金をかけなくてもいいですよ」という人がいます。お客様の要望が二極化している感じがあります。

齋藤 こだわられる方はどんなところにこだわられますか。

大谷 以前は素材とか間取りとかデザインにこだわる方が多かったと思います。それは今もあるのですが、そこに「性能」を求める方も増えてきました。低炭素住宅やZEH(ゼッチ)など政府の方向性もあると思います。補助金制度もありますし、展示場を訪れて「性能は重要」と思われる方も多いです。建てて壊す「スクラップ&ビルド」から長く使う「ストック社会」へ移行する国の政策もあると思います。

齋藤 家づくりは予算からはじまりますが、最近はお客様がかなり知識をもっているという感覚はありますね。数値的なものも理解されていますし。今後、工務店は性能を数値化する必要があると思います。すでにだしているところもありますが。お客様も比較できますし、いい家を建てられると思います。

デザイン力、施工力が魅力

大谷 ハウスメーカーか工務店か迷われるお客様も増えてきました。

齋藤 オーダーメイド的な家づくり、個性的な家は工務店が得意ですよね。

大谷 つくりやすい側面はありますね。大手メーカーも3500~4000万円あればフルオーダーでできると思いますが、私の感覚ですと30~35坪で、2500万円くらいの予算で、デザイン的な個性的な家を求めるなら工務店のほうが選択肢は広がるかなと思います。

齋藤 変形地や狭小地に家を建てる場合も工務店は得意ですよね。

大谷 敷地の形を活かして自由設計でとなると工務店のデザイン力、施工力が発揮されますね。

保証制度で不安も解消

齋藤 まだ、お客様の中には工務店に対する不安を口にする方もいます。倒産するんじゃないの、保証がないんじゃないのという。

大谷 工務店はたしかに大手に比べたら倒産の可能性は高くなりますよね。その不安を解消するために、すまいポート21の場合は独自の審査基準を設けて経営的判断をしています。保証については国の品確法で10年間は躯体については守られていますし、各工務店でもそれぞれの保証制度を設けています。

施工さえしっかりしていれば、問題ないと思います。逆にいくら保障があっても不具合があると困りますよね。

齋藤 保証期間内の倒産は瑕疵担保で保障されていますしね。施工に関しては第三者機関で構造躯体のチェックを行うのは法律で定められています。

大谷 工務店は地場に根ざしてやっていますから手抜き工事はできないんですよね。一度悪い評判がたつと倒産してしまうわけですから。地元の評判は命なんです。だからこそ一棟一棟ていねいに、たしかな施工力でやっているなと思います。

齋藤 大工もしっかり教育されている会社が多いですね。

大谷 自社大工の会社もあります。大工は社員で、下請けを使わない。これも大きな強みです。自社大工じゃなくても、職人を長年に渡って教育している会社もありますね。「魂」というか、気持ちを込めた施工をしている会社もあります。

イメージが大きく変化

齋藤 ここ10年で工務店に対するイメージは大きく変わりましたね。

大谷 はい。垢抜けないイメージから優れたデザイン力、設計力のあるイメージに大きく変わりました。

齋藤 工務店=安いが見栄えがしないというイメージはなくなり、工務店を選択するお客様が増えてきました。

大谷 力のある工務店により、ぐっとレベルが引き上げられました。

齋藤 さらに性能を数値化していくとさらに工務店はよくなると思いますね。

大谷 すまいポート21でも国の政策を受け入れて、お客様のために省エネ住宅をしっかりつくっていきましょうと啓蒙活動をしてきました。今後もお客様によい家を建てるために努力してやっていきます。

齋藤 性能に関してはきちんと対応している会社が増えてきました。

大谷 高スペックで、ハウスメーカーにも勝るとも劣らない高気密・高断熱の性能がある会社もありますしね。

オンリーワン住宅を

大谷 最近は趣味に対応する家が求められている気がします。車とか音楽とか、アウトドアを楽しめる家。「シアタールームをつくる」とか「インナーガレージをつくる」とか。こういう要望にも工務店はきめ細かく対応できます。

齋藤 建築設計事務所に頼むと8%くらい設計料がかかるんです。それが設計料をとらずにやってくれるメリットもありますよね。

大谷 オーダーキッチンとか洗面とかをオーダーでつくる人いますよね。たとえば益子焼のボールを入れた造作カウンターも予算内でできる。こまかいこだわりが対応できる、オンリーワン住宅というか、好みを反映できるのが利点ですね。

齋藤 自分のこだわりの家をつくるのはとても楽しいものだと思います。どんな暮らしをしたいのか、イメージして楽しい家づくりをしてほしいですね。

大谷 はい。どう暮らしたいかが大切ですね。土日を家でゆっくり家族と過ごしたい、音楽や車など趣味を楽しみたいという人は家に予算をかけるべきだと思います。そうじゃなく、家は家族の安全や健康を守るためのものであるべきという人は性能が高いコンパクトな家でもいいと思うんです。使い方を考えて、それによって家にかける予算を考えて、後悔しない家づくりをしてほしいなと思います。暮らしに合わせた自分のサイズに合った家を建ててほしいです。